ビッグスタック戦略: ショートハンド - プリ フロップの基本
はじめに
このセッションでは以下を説明します:- オープン レイズ チャートの長所と短所
- いつ指示されている範囲から逸脱するべきか
- いつ自ら 3 ベットするべきか、そして 3 ベットしてくる対戦相手に対するプレーの仕方

このオープン レイズ チャートと厳選したハンドの分析により、範囲を調整しながらショートハンドをプレーして利益を出す方法を学びます。
最後に、3 ベット ポットに関するあなたの行動の基礎をいくつか学びます。
なぜオープン レイズ チャート (ORC) を使用するのか?
表を使用するメリットやデメリットについての一般的な議論は他で十分にされているので、このセッションでは行いません。ここではショートハンド ノー リミット用の ORC およびその長所と短所を紹介することに焦点を当てます。表はゲームを発展させていく開始地点です。従って、表は経験不足のプレイヤーを始めに手助けする単なるツールにすぎません。
あなたがより多くの経験を積み、よりたくさんの個別の状況を分析すれば、それだけあなたのゲームは表から離れていき、自分自身のスタイルが確立できるようになります。表は決して最適な解決法ではありません。ポーカーの個別の状況は、一般的なルールに収まりきるものではないからです。
表の目的は最初のハンドを説明し、ゲームの確固たる全体像を提供することです。手始めに、表に従ってプレーしてみることをお勧めします。しかし、次のことを常に念頭に置いてください。経験を積めば積むほど、表のプレー方法がゲームで最も高い期待値 (EV) を必ずしも発生させないことが多くなります。
ORC
標準的なショートハンド テーブル:UTG |
MP |
CO |
BU |
SB | |
ポケット ペア | 22+ |
22+ |
22+ | 22+ |
22+ |
AX |
AJo+ ATs+ |
AT+ | A9o+ A6s+ |
A2+ |
ATo+ A6s+ |
Kx |
KQ+ |
KJ+ |
K9+ |
K8o+ K7s+ |
K9+ |
Qx |
- | - | Q9o+ Q9s+ |
Q8o+ Q7s+ |
Q9+ |
Jx |
- | - | J9+ |
J8o+ J7s+ |
J9o+ J8s+ |
コネクター |
- | - | 78o+ 56s+ |
45+ |
67s+ |
ワン ギャッパー |
- | - | T8s+ | 79+ |
- |
UTG |
MP |
CO |
BU |
SB | |
ポケット ペア | 22+ |
22+ | 22+ | 22+ |
22+ |
AX |
AT+ | A9+ |
A2+ |
A2+ |
A2+ |
Kx |
KJ+ |
KJ+ |
K8o+ K7s+ |
K2+ |
K8o+ K7s+ |
Qx |
- | QJo+ QTs+ |
Q8o+ Q7s+ |
Q8o+ Q2s+ |
Q8o+ Q7s+ |
Jx |
- | - | J8o+ J7s+ |
J8o+ J5s+ |
J8o+ J7s+ |
コネクター |
56s+ | 56s+ |
45+ |
45+ |
45+ |
ワン ギャッパー |
- | - |
79+ |
79+ |
79+ |
UTG |
MP |
CO |
BU |
SB | |
ポケット ペア | 66+ |
66+ |
22+ | 22+ |
22+ |
AX |
AQ+ AJs+ |
AJ+ |
A9o+ A7s+ |
A9o+ A2s+ |
AT+ |
Kx |
- |
KQ+ |
K9+ |
K9o+ K8s+ |
KT+ |
Qx |
- | - |
QTo+ Q9s+ |
Q9o+ Q8s+ |
QT+ |
Jx |
- | - | J9+ |
J8o+ J7s+ |
JT+ |
コネクター |
- | - |
T9s+ |
45+ |
- |
ワン ギャッパー |
- | - |
T8s+ |
79+ |
- |
オープン レイズ チャート (PDFファイル) (現在翻訳中です)
テーブルをどう判断するかによって、それに適したオープン レイズの範囲を使用するべきです。非常にルーズなテーブルではかなりタイトにプレーし、そしてタイトなテーブルではルーズにオープン レイズするべきです。そうすることにより、リンパーやオープン レイズ後のあなたのゲームを明示せずにゲームを進めることができます。
範囲について決めたら、その後のアクションは極めてシンプルです。掲載されているハンドをファーストインでレイズし、その他はすべてフォールドします。まず最初は、レイズのサイズは 4BB であるべきです。あるいは、ボタンの場合は 3BB でレイズしても大丈夫です。
標準テーブルの範囲は標準的なポーカー テーブルに相当するべきです。バリュー ハンドと欺くためのハンドがよく混ざっており、欺くためのハンドは主に主導権とポジションによって利益を出します。この範囲は次の場合に選択するべきです:
- 対戦相手をより正確に判断することができない。
- よりルーズなレイズや、よりタイトなレイズをする理由がない (例: 後ろに平均的な対戦相手がいる場合)。
- ルーズまたはタイトなレイズをするのに良い理由が等しい場合 (例: ブラインドに非常にタイトな TAG と非常にルーズな LAG がいる)。
以下の理由があれば逸脱することができます:
よりルーズなレイズ:
- 対戦相手が非常にタイトであり、プリ フロップやポスト フロップでたくさんフォールドする。
- 対戦相手が下手なプレイヤーで、ポスト フロップで相手からたくさん勝ち取ることができる。同時に、彼らはハンドをフォールドできる。
- 短期的な理由 (最近のハンドにおいて非常にタイトにプレーしていた - タイトなイメージ)。
よりタイトなレイズ:
- 対戦相手がアグレッシブに反撃してくる。
- ブラインドにルーズなショートスタックが座っている。
- イメージの損失 (ポットを負けたばかり、ブラフまたはルーズなイメージを見せてしまった) などの短期的な理由。
もちろん、これらは標準的な範囲から逸脱する上で考えられる理由を完全に網羅しているわけではありません。時間とともに、感覚を身に付ける必要があります。他にも以下のような、範囲を調整するべきである特別な状況があります。
非常に下手なコーリング ステーションがブラインドにいる:
- ここで手当たり次第にトラッシュでスチールしても、稼ぐことにはなりません。それと同時に、バリュー ハンドでははるかに稼ぐことができます。
中程度の強さのハンドでたくさんコールド コールするプレイヤー:
- ここではドミネーションを避けるために、怪しいバリュー ハンドの代わりにクリーンなペアがある欺きやすいハンドをレイズする方が稼げます。
比較的タイトで分別があるプレイヤーがたくさんいる:
- この場合、ゲームの初期段階で欺くためのハンドでレイズすると、うまく行きます。
ご覧の通り、この表は特定な状況での完全な範囲を示しているわけではありません。既に述べたように、この表はガイドラインにすぎません。
リンパー
この場合の表はありません。この状況は、フルリングと同様に 1 つの表に収めるにはあまりにも広範囲すぎます。ブラインドをスチールする時と同じような基準を使って、追加のデッド マネーを攻撃することがうまくいくかどうかを判断しなれけばなりません。ブラインドに対するのとほぼ同じくらいあなたがレイズを仕掛けることができる相手もいれば、こうすることが有効的でない相手もいます。一般的なルールとして、いくつかの質問を自問するべきです (ブラインドをスチールする時に考慮する質問と似ています)。
- あなたのハンドはリンパーの範囲よりも強いか?
- リンパーはレイズの後に頻繁にフォールドするのか?
- リンパーとヘッズアップの状況に頻繁になるのか (ここではブラインドも考慮します)、また相手はポストフロップにフォールドできるのか?
- 実質的なスタック サイズはポストフロップ プレーに十分か? コンティニュー ベットをすることができるのか?
これらの質問への答えを基に、レイズするべきなのか、またはするべきではないのかを決めなければなりません。
3 ベット
まず重要なこととして、突然 3 ベットの行動を変えてはいけません。新しい 3 ベットの方法には徐々に慣れていくべきです。ここでの提案を 1 つずつ実行していきましょう。こうすることで、経験不足から発生する大きな損失から逃れることができます。この部分では、思考力のある優れたプレイヤーとのプレーについて説明します。非常に弱い対戦相手とプレーしている時は、特定の状況でのあなたの範囲の広がりに注意する必要がないことは明白であるはずです。これは前提とします。
激しい展開のために、ショートハンド ゲームの 3 ベット用の表を作成することはできません。この場合、その場の状況で、そのハンドがリレイズを必要としているかどうかを正しく評価することが、とても大切になります。一般的に、3 ベットではさまざまな目的を区別する必要があります。
バリューのための 3 ベット:
- あなたはベスト ハンドを持っており、より弱いハンドからのコールまたは 4 ベットを予想しています。
欺くための 3 ベット:
あなたハンドはベストではないですが、次の理由により期待値はプラスとなります。
- より強いハンドがフォールドする。
- ハンドの完成時により大きなポットを勝ち取れる。
- あなたの 3 ベット範囲の拡大 (これは将来的に少しだけ効果があります)。
バリューのために 3 ベットするには、対戦相手が恐らくプレーしている範囲よりもあなたのハンドは良くあるべきです。QQ+、AK なら常に 3 ベットできます。(しかしいつもする必要はありません!)または TT、JJ、あるいは AQ さえも 3 ベットをできるでしょう。
更に、バリューのために 3 ベットしたい場合、4 ベットやコールに対していかに対応するかを考えておくべきです。4 ベットされたらフォールドするようなハンドで、バリューを求めて 3 ベットすることは多いに有り得ます。つまりここでは (あなたが勝っている範囲で) 対戦相手があなたの 3 ベットにコールしてくることと、この対戦相手はあなたがオールインすると利益が出ない範囲で 4 ベットしてくることが考えられます。
またルーズな対戦相手に対して、バリューのためにより広い範囲で 3 ベットすることも可能です。それはあなた自身が決めることになります。
バリューのための 3 ベットのカテゴリーに分類されないすべての 3 ベットには、いくつかの目的があります。まず 1 つに、あなたの一般的な 3 ベットの範囲を広げます。あなたはそう簡単には読まれません。その結果、思考力のあるプレイヤーはあなたとプレーする時、苦戦を強いられることになります。あなたの範囲はそう簡単に見抜けられることはありません。従って、あなたが強いハンドを持っている時には、より多くがポットに入ることになります。
次は欺くための 3 ベットの許容できる範囲を定義する番です。適しているハンドは、コールされた場合にドミネイトされないハンドで、かつハンドを完成させる可能性が高いものです。そしてハンドが完成したら、あなたは全スタックを賭けてプレーします。次がその例です。
スーテッド コネクター
- ストレートとフラッシュおよび 3 ベット ポットでのオールインで十分にエクイティがあるいくつかのコンボ ドロー。
スモール ポケット
- セット
スーテッド (ホイール) エースも限られた範囲において資格があります。スーテッド コネクターと同様に、ここでは 3 ベットする別の理由があります。
- 4 枚のエース中 1 枚を持っているので、AA、AK、AQ の可能性を低くするカードをあなたは持っています。
反対の理由:
- 対戦相手がエースを持っていた場合、あなたはかなり頻繁にドミネイトされることになります。
これであなたはバリューのための 3 ベットに加えて、いかに 3 ベットをするのが可能かについての第一印象を持っています。次は、いつそして誰に対してこれをするのが理にかなっているかについて明確にしなければなりません。プリ フロップでの欺くための 3 ベットはセミ ブラフのようなものです。それぞれの利益率の条件は似ています。1 つの部分はフォールド エクイティから発生し、別の部分はショーダウンで勝つポットから来ています。
ほとんどの場合、プリ フロップであまりセミ ブラフをプレーするべきではありません。それは、信用をもはや得られなくなることにつながり、それはあなたが最初に意図していたことではありません。バリューのための 3 ベットとセミ ブラフをほどよく混ぜることで、あなたが簡単に読まれなくなることを確実にすると同時にあまりに頻繁にリブラフされなくなります。
はじめは、常にバリューのために 3 ベットするべきです。バリュー ハンドでのコールがより高い期待値を発生させる特定の状況があります。しかし、これは上級の理論であり、ここでは議論しません。
欺くための 3 ベットをプレーするかどうかは、いくつかの要因によって決まります。それらのいくつかをあなたの意志決定に与える影響と一緒に以下に記載します。繰り返しますが、判断をするのはあなたです。
対戦相手の性質は以下の影響を及ぼします。
対戦相手が 3 ベットに対してたくさんフォールドする:
- 3 ベットによってより多くセミ ブラフする
対戦相手が 3 ベットに対してたくさん 4 ベットする:
- セミ ブラフを控えて、3ベット/フォールドをプレーするのを少なくし、より多く 3ベット/オールインする。
対戦相手が 3 ベットに対してたくさんコールする:
- セミ ブラフを少なくし、より多くバリューのために 3 ベットする。
あなたのイメージが以下の影響を持っている場合:
タイトなイメージ
- タイトなイメージによりフォールド エクイティが高いので、よりセミ ブラフする。
ルーズなイメージ
- セミ ブラフを少なくし、対戦相手がそれほど頻繁にフォールドしないので、バリューのための 3 ベットを増やす。
プリ フロップのバリューの範囲は通常 3 から 4.5% の間です。バリューのための 3 ベットとほぼ同じくらいセミ ブラフをプレーする場合、これは全体的に良いミックスになります。
対戦相手はフロップ後にあなたに対してポジションを持つことになるので、これは論理的です。アウト オブ ポジションで 3 ベットする時は、常にこれを意識しておくべきです。また前もって、必要なら、どのボードでコンティニュー ベットをするのかを決めておくべきです。
同時にプリ フロップのフォールド エクイティを考慮しなければなりません。プリ フロップ ブラフやポストフロップ ブラフのいずれもあまり頻繁に成功しないという結論に至ったら、そうするのは止めましょう。そのような場合、バリューのためにプレーする以外に選択肢はありません。
またブラインド防御でのミックスに注意を払う必要があります。バリューのためだけに 3 ベットした場合、稼ぐことはできません。あまりブラフをし過ぎると、長期的にはあまりにも頻繁に不利な状況でより優れた対戦相手とプレーすることになります。フロップ後にアウト オブ ポジションで問題にぶつかるか、または 4 ベットに対してプリ フロップで何度もフォールドしなければならないかのいずれかになります。
3 ベットに対してどうプレーしますか?
これであなたは 3 ベットのプレーの仕方が分かったはずです。残りは、対戦相手の 3 ベットにいかに対処するかという問題です。まずいつも通り、プレーしている相手の範囲を識別し、そしてそれに応じて判断します。どんな利用可能な情報でも、範囲を判断するのに役立ちます。ある程度のサンプル数があれば統計的に関連性が出てくる正確な統計は、プレーヤーの全体の印象と同じぐらい役立ちます。
特定の性質を持つ相手からは、どうのような範囲を予想しますか?
範囲をおおよそ識別したら、あなたからの考えられるアクションに対して相手がどのように対応し、また相手は範囲のどの部分を使用するのかを分析する必要があります。もちろん、相手があなたの特定のアクションに対してどのような範囲を予想しているのかを考慮することも重要です。
当然、正確なハンド範囲という観点でここで範囲を識別することはできませんが、むしろセミ ブラフの割合 (ポケット、コネクターなど) やバリュー ハンド (ビッグ エース、ビッグ ポケット) という観点で識別します。
そして、もちろん、あなたには 3 つのオプションが再びあります。レイズ、コール、またはフォールドです。
3 ベットに対するあなたのアクションのすべてに関して、次のルールが適用されるのは自明です。二極化するべきではありません。強いハンドを 4 ベットしている場合、時にはブラフで 4 ベットをするべきです (対戦相手がフォールドできるという条件で)。あなたが中程度の強さのハンドでコールしているなら、時にはより弱いハンドやモンスターでもコールするべきです。
3 ベットするべきである理由があるように、3 ベットの後に 4 ベットするべきである理由があります。強いハンドを持っていて破産するつもりで 4 ベットするか、または対戦相手にフォールドを強制しようとしているかのいずれかです。
強いハンドで 4 ベットする理由:
- 4 ベット ブラフのバランスを取るため。
- 対戦相手は 3 ベットしてくるハンドの多くで破産するつもりであるという前提。
- フロップでの自分のミスを防ぐため。
ブラフとして 4 ベットする理由:
- 対戦相手はあなたが強い 4 ベット範囲を持っていると信じており、したがって多くのハンドをフォールドします。必然的に、相手はそれをするために比較的ルーズな 3 ベット範囲が必要になります。
あなたが決断をする時に、役割を果たす要因:
- 対戦相手 (どれくらい相手はルーズに破産しにくるのか?)
- あなたのイメージ。特にプリ フロップでの (たくさん/少数の 3 ベット/4 ベット)。
3 ベットの 2.5 倍の基準値は、優れた 4 ベット サイズであることが分かっています。まずそれから開始するべきです。
この例を見てください。
あなたは UTG で 4BB をレイズします。何人かフォールドした後に、SB が 14BB に 3 ベットします。BB がフォールドします。今、4 ベットした場合、かなりのフォールド エクイティを頻繁に発生させることができます。あなたが単にコールする場合、プリ フロップでそうでなければフォールドしていたポットで、それらのハンドを頻繁に保つことになり、それは多くの場合、頻繁にポスト フロップのアウト オブ ポジションで多くを失うことになります。今、バリュー ハンドを持っている場合、4 ベットよりコールが推奨されます。
発展しないままでポットを勝ち取れる可能性、および完成した場合に受け取れる支払いは、より弱いハンドでコールできることを示しています。しかし、ほとんどの場合、コールはイン ポジションの時により理にかなっています。
その理由は以下になります:
- 対戦相手はプリ フロップでたくさんブラフをするので、強い範囲を持っていない。
- あなたのイメージは強いハンドを示しており、対戦相手はあなたに対してあまり激しくブラフをしていない。
- あなたは既に対戦相手の複数のバレルの行為を判断できるぐらい十分に相手を熟知している。
それに反対する理由は以下になります:
- 対戦相手はあまりあなたを信用していない。
- 対戦相手は概してポスト フロップでたくさんブラフをしている。
- 対戦相手はかなりショーダウンまで行く可能性が高い。
- 対戦相手はめったに 3 ベットせず、したがって強い範囲を持っている。
このトピックも簡潔に説明しただけであり、詳しくは取り上げられません。
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