Glossary

モートンの定理

定義

アンディー・モートンにちなんで命名された定理で、「相手が正確な決定を下す場合は常に、マルチウェイ ポットのプレイヤーの期待値が増加する」というもの。スクランスキーのポーカー基本定理は、「相手が誤りを犯すとプレイヤーの EV が増加する」と、反対のことを言っています。

説明

例えば、あるプレイヤーが、複数の相手 (全員がドローを持っている) に対して最強のハンドを持っていれば、1 人の相手が正しくフォールドした場合 (不正確なコールをした場合に比べて)、そのプレイヤーの EV はもっと大きくなります。他の相手のプレイヤー達が持っているそれぞれのドローが互いに干渉し合うからです。

例 (フィックス リミット テキサス ホールデム):

プレイヤー A プレイヤー B プレイヤー C ボード

ターンで各プレイヤーが勝利する可能性は次のとおりです。
A B C
69.05% 21.43% 9.52%

相手のカードをすべてのプレイヤーが知っていると仮定しましょう。従って、彼らは全員正しい動きを知っていることになります。

ターンでのポットは x 個分のビッグ ベットです。プレイヤー A がベットし、B がコール。C の判断はポット p がどれくらい大きいかで決まります。

EV (フォールド) = 0 BB
EV (コール) = 9.52% * p + 90.48%*(-1 BB)
EV (フォールド) = EV (コール)

0 BB= 9.52% * p - 0.91 BB
p = 0.91 BB / 9.52%
p = 9.56 BB

ポットが 9.6 BB より大きい場合、プレイヤー C のコールは正しいことになります。ポット x のスターティング ハンド時のバリューは、x = p - 2 = 7.6 BB でなければなりません。なぜなら、ターン後の両方の賭け金を差し引かなければならないからです。

ここで、プレイヤー A がプレイヤー C にしてほしいと思っていることを検討する必要があります。C がフォールドしてくれれば、79.55% の確率で勝てますが、それ以外の場合は 69.05% になります。問題は、「C がフォールド、あるいは C がコールした場合、どのポットの方が A にとって良いのか」、ということです。

EV (C がフォールド) = 79.55% * (x + 1 BB) + 20.45% * (-1 BB)
EV (C がコール) = 69.05% * (x + 2 BB) + 30.95%*(-1 BB)
EV (C がフォールド) = EV (C がコール)

79.55% * (x + 1 BB) + 20.45% * (-1 BB) = 69.05% * (x + 2 BB) + 30.95%*(-1 BB)
(79.55% - 69.05%) * x = 0.48 BB
x = 0.48 BB / 10.5%
x = 4.58 BB

C が正しくフォールドしてくれれば、それはプレイヤー A にとってよいことでしょう。ただし、ポット x のスタート時のバリューが 4.6 BB より大きい場合に限ります。C がコールできるのは、7.6 BBの x 後だけです。もし x が 4.6 BB 以下ならば、C がハンドにとどまった場合、A にとって最善になります。しかし、4.6 と 7.6 の間になると、C が正しい決定を下せば、A の EV は最大になるでしょう。


関連トピック:

ポーカーの基本定理、期待値