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インディペンデント チップ モデル [ICM]

定義

インディペンデント チップ モデル (ICM) とは、比較的小さいスタックのトーナメントの後半段階におけるプレーで使われる数学モデルです。それは、「すべてのチップはお金になる可能性を持っている (したがって、利益に結びつく)」という考えに基づきます。チップが増える毎にプレイヤーのトーナメントにおける立場が向上し、彼が得ることができる利益も増えます。チップが 10,000 枚のスタックは、100 枚のスタックより価値があります。なぜなら、100 枚のサイズのブラインドを払う必要が生じた場合、デフォルトでオールインをしなければならなくなるからです。

$EV

リアル マネー (本当のお金を使った) のゲームでは、すべてのアクションが EV (期待値) を持っています。それは、どのアクションからどのような利益または損失が期待できるのかを伝えるものです。トーナメントでは、これは「人はどれだけのチップを獲得または失うことを予期することができるか」ということに解釈されます。

しかし、トーナメントではチップは単なる目的のための手段です。つまり、お金を得るために使われる資本金なのです。このため、あるアクションの EV は、そのアクションの結果どれだけの実際のお金が得られるのかを考慮して修正されなければなりません。これは $EV と呼ばれます。

プラスの EV を持つアクションでもマイナスの $EV になることがあります。特にプレイヤーがオールインをせざるを得ないような状況ではそれが生じます。オールインに負けることはトーナメントからの敗退を意味し、それはバイインを失うことにもなります。従って、プレイヤーが「プッシュ (オールインする) か、それともフォールドか」を決定しなければならない段階にさしかかった時に、ICM が役に立つのです。

$EV の計算

$EV は多くの要因で決まります。

  • 自分のスタックのサイズ
  • 相手のタイプと強さ
  • 自分自身のゲームをする技術
  • 自分のポジション
  • テーブルでのスタックの配分状況
  • 自分のテーブル イメージ

出発点としてこれらを使用すると、トーナメントにおける任意の立場で自分が得る勝率について多少の仮定をすることができます。これらの見込みと支払い構造によって、$EV を計算することが可能になります。


$EV = P(1 位) * 支払い額(1 位) + P (2 位) * 支払い額(2 位) + P (3 位) * 支払い額(3 位) + ...

例:

SNG での 1 位、2 位、そして 3 位の支払額は、それぞれ 50、30、 20 ドルです。 プレイヤーが、「自分が 1 位、2 位、そして 3 位になる確率が、それぞれ 10、15 および 20 パーセントだ」と知っていると仮定します。 その場合、

$EV = 10% * 50$ + 15% * 30$ + 20% * 20$ = 13.5$

になります。

ICM の使用

所定の状況で、個々のアクションについて $EV を計算しその結果を比較する必要があります。 可能なアクションがオールインかフォールドの場合、以下のケースのそれぞれについて $EV を計算する必要があります。

  • 自分がフォールドした場合
  • 自分がオールインして、それがコールされて負けた場合
  • 自分がオールインして、それがコールされて勝った場合
  • 自分がオールインして、それがコールされなかった場合

特定の相手に対して勝つか負けるかの確率を計算するときは、相手がオールインに対してコールする範囲を見積もる必要があります。あるアクションが持つすべての結果を合計したものを確率で調整することによって、そのアクションにどれだけの $EV があるかが分かります。これによって、あなたは「フォールドするべきか、それともとどまるべきか」が分かるのです。

これらの計算は複雑すぎるので、プレーの間にすることは無理です。計算はプレーの理論的基礎を提供するものです。特に、「どのハンドの範囲ならオールインするべきか」、または「オールインにコールするべきか」を教えてくれます。またあなたに代わって ICM を計算してくれるプログラムもあります。


関連トピック:

期待値、エクィティ、Turnier (ドイツ語で「トーナメント」のこと)、範囲